2017年5月5日

極東ロシア3泊4日。2日目。
朝食ホテルバイキング。


その後、部屋の中のバスルームの鍵がなぜか外側から開かなくなってしまったのをフロントに報告して、修理のおじいちゃんが来るのを待つ。おじいちゃんがドライバーとかでゴニョゴニョ直してくれた後になんか説明してくれたけど、全部ロシア語で詳細不明、でもジェスチャーとかから察するに、使い方は普通の日本の鍵と一緒で、外側から鍵が閉まるわけがないんだけど、まあいいや、この国の鍵はよくわからん。出発。
ホテルの前の海。

ホテルの玄関。

元々これと言って目的のない旅で、何となく「極東ロシア見てみたい」という感じだったので、昨日の夜にブラブラした時点で大分もう満喫しきった気分だったんだけど、せっかくなのでホテルにあった観光パンフのルートをブラブラ歩く事に。
































とりあえず像が多い。そこら中に立っている。でも全部キリル文字で書いてあるので説明が読めない。表音文字なので音はわかるんだけど、聞いたことのない名前だとどうにもならない。レーニンぐらいはわかるけど。建物や街並みはヨーロッパ的というか、今まで行ったことのある他の極東地域とは雰囲気が大分違っていて、さすがは「日本から一番近いヨーロッパ」、という感じ。坂もあって海もあって建物もヨーロッパ的で、確かにいい味出てる。なお、この売り文句で検索かけるとシベリアとフィンランドが半々ぐらいで引っかかる。まあマジレスするとウラル山脈よりは全然東だからな…。住人も基本白人系ばっかりで、思ってたよりもヨーロッパだった。東アジア人見かけると大体観光客。割りと朝鮮民族が多い印象。多分半島の南側かな。
展望台があるという事で、ケーブルカーに乗って上へ。


乗ったところで中にいるおばちゃんに払う方式だった。
さらに登ります。


展望台到着。こんな感じ。




軍港なだけあって、なんだか軍艦っぽい船がちらほら停まってる。
昨夜の気温が嘘みたいで、日差しも暑かったので、展望台でしばらく休憩してから下山。ケーブルカーの距離がかなり短かったので、帰りは普通に歩いて下りた。

今度はもう一本海側の大通りを歩いて駅方面へ戻るルートの予定だったが、途中で博物館を発見し、トイレを求めて入館。この街(というかロシアが)大体トイレ有料なので、トイレだけで金を払うのがもったいないので。
軍事関係の博物館で、自衛隊海上幕僚長の親書?が飾ってあった。小さい博物館だったのでざっくり見て回った後トイレを借りようとしたが見当たらず、聞いたらまさかの英語がほぼ通じないという状況…。ロシアでは英語はなかなか通じないと聞いてはいたが、まさかここまでとは…街中の博物館ですよ、英語喋れなくちゃ仕事にならんだろう…。グーグル先生にロシア語に翻訳してもらって何とか事なきを得る。この辺から、グーグル翻訳ないとこの国きついな、と思い始める。
博物館の外にいた野良犬。

博物館の外に飾ってあった大砲とか色々。歴史的な経緯から日本の大砲を接収したとかそういうのがあったみたいだけど、あんまり見てない。



外観。

気を取り直してルート攻略再開。

対独戦勝記念日(5月9日)が間近という事で、お祝いムード。んで、なんか広場に銃持って武装した歩兵とかが立ってる。


日本では街中走ってる線路は人間が立ち入れないように柵がしてあるけど、まったくない。普通に線路の上を歩いて横断してる。事故らないんだろうか。それともこれ廃線なのか?


軍基地っぽいところは(当たり前だけど)立入禁止だったけど、軍艦っぽい船は普通に写真撮れる場所に並んでた。





駅を超えます。改札ないのに陸橋からホームに直接階段が降りてる。改札なくて車内検札なのか。




昨夜空港からのバスが到着した駅前に戻ってきた。レーニンさん。

そろそろ昼食べようかという話になり、まだロシア料理何も食べてないのになぜか北朝鮮直営(国営)レストランのピョンヤンへ行く事に。バスでぶるるん。

降車時に運転手に払う方式だった。区間に関わらず運賃定額。乗車賃の情報がソースによってバラバラで、しかもそのどれとも一致しなかったので、運賃改定が相当頻繁にあるって事か。ローカルバスの常でルートが良くわからないのが難だが、本数がかなり頻繁に走ってたのが助かった。
到着。

さすがに英語ペラペラっていうか、そもそもメニューが多言語で、日本語でも普通に書いてあるあたり、日本人含めて外国人の観光客がよく来るって事なんだろうな。時間が時間だったので入った時はガラガラだったけど、夕食時に差し掛かっていたのでその後ちょこちょこお客さんが来てて、朝鮮語の客には普通に朝鮮語で接客してた。そらそうか。
北朝鮮直営レストランと言えば美人ウェイトレスが有名らしいが、まあなんというか、「北朝鮮の国家が運営している美人○○」というと確かにこんな感じだよな、という意味でも、割りと予想を裏切らない感じだった。まあ向こうからすれば内心「また来やがったよ糞ジャップどもめ」だったのかもしれないが、て言ってもまあ外国に出されてるぐらいだから、大分上の方の階級というか、国際的な感覚は北朝鮮内部の庶民よりは大分あるんだろうけど。とりあえず「ありがとう」はスパシーバじゃなくてカムサハムニダにしといた。






値段は日本で昼飯するのと同じぐらいの価格帯で、自分はそれで冷麺+一品にしたんだけど、書いてあるメニューの内容が日本だと割りと居酒屋的というか、そんな感じだったので某氏が色々頼んでたら、案の定普通に食事レベルの量がポンポン来て、大分残してしまう事に。まあ朝鮮料理のお店て、日本でも割りと半分居酒屋みたいなノリのところ多いよね。辛かったり焼肉(サムギョプサルとか)だったりするから、どうしてもそっちの親和性が高いんだろうなあ。
あと某氏が「日本では食べれなくなったし」と言ってユッケを頼んでいたが、食の安全にかけては世界でもダンチの日本ですら「事実上の禁止措置」を取らざるを得なかった料理を、北朝鮮クオリティで食すとは何たる勇気…。いやまあ、国の威信がかかってるからむしろかなり気を遣っている方なのかもしれないけど。自分は遠慮。そもそも肉だろうが野菜だろうがなんだろうが、海外で火の通ってないものは極力食べたくない…。
冷麺は多少辛かったけど、全体的に味は悪くなかった。まあどこの国でも、外国人観光客がよく来る店は、基本的に万人の舌に合うように作ってあるけどね。しかしうっかり将軍様の売上に貢献してしまった。これで俺もすっかり売国奴かー。
またバスで駅前に戻り、駅とか周辺をパシャパシャ。なんかRussian Railwaysの建物が色々あって違いがよくわからない。昔の駅舎とかみたいだが…。


駅の向こう側のなんかの(船?)ターミナルっぽいところで買ったお茶。

甘かった。最近の極東の緑茶は大分日本志向というか、砂糖が入ってない緑茶が増えてる印象があったけど(特に台湾とか)、まだ昔の東アジアの味だった。
出発までは時間あったけど、一日歩き疲れて大分クタクタだったので、駅の待合室でグダグダする事に。駅舎の入口で荷物検査。空港とかにある荷物をベルトコンベアに通すあの機械ね。駅の入口でこんな検査がある国は初めてだわ。
待合室。

にあった自販機で買ったサンドイッチとコーラ。

自販機大国と言えば日本で、逆に外国であんまり自販機て見かけないんで、ちょっと珍しかった。まあ駅前とか街中とかで普通にキオスクみたいな小さい店がいっぱいあったけど、日が暮れるぐらいのタイミングで見事にみんな閉店してたから、夜行列車のターミナル駅としてはこういうのが必要なんだろうな。
あとまさかの駅舎のトイレが有料だったけど、列車のチケット見せたら無料になった。なんなんだ、と思ったけど、そう言えば改札ないんだよな。荷物検査さえ通れば入れちゃうからか。
時間になったので列車へ。ウラジオストク駅21:00発Okean号→ハバロフスク駅翌朝08:15着。相変わらず夜になると霧が濃くて寒いなあ。昼間あんなに晴れて暑かったのに。そういう土地柄なのか。



結局検札もないまま車内へ。4人部屋の寝台列車で、自分の車両は朝鮮語の団体客が大人数だった。今回も3人旅だったので、4人部屋の残り1人が他人だったんだけど、たまたま日本人だったので、意思疎通が楽で大変助かった。旅慣れしてるあんちゃんで、色々海外旅行の小ネタと言うか、チップスというか、ライフハックみたいなものを教えてくれた。
しかし車掌が大変だった。1車両につき2人車掌がいるらしいんだが、とにかく英語が全く通じない。喋れないのか喋らないのかしらないが、このおばちゃん、頑なにロシア語で喋ってくる。なんか明日の朝食のメニューの希望を聞きに来ただけだったみたいなんだけど、メニューがそもそもキリル文字でしか書いてないので読んでもなんだかわからない。表音文字なので、発音してみてとりあえず「ジャム」だけはわかった。スマホに話しかければ翻訳されるだろ、ていうジェスチャーがあったので、某氏がグーグル翻訳アプリを立ち上げて話しかけてもらったけど、うまく翻訳されず。メニュー表のOCR翻訳もイマイチで、結局業を煮やした車掌さんが一つ見本の食べ物を持ってきたので、「OK、OK」で済ませた。うーむ、いや本当に、まさかここまでとは…。他の乗客見ててもどう見てもロシア語なんか喋ってないし、明らかに外国人観光客ばっかりの列車なんだが、ロシア語しかしゃべれないってホント仕事にならんだろう…。つーかグーグル翻訳の使い方知ってるならそれだけでもインストールして用意しときなよ…。いやその前に、メニューせめて英語併記してよ…英語併記って自分も仕事でたまにやるけど、英語力なくったって大した手間じゃないじゃんよ…。
このあたりから、グーグル翻訳アプリだけじゃなく、現地語のキーボードもスマホにインストールしておいた方が良いという事がわかり始める。いやあ、極東で結構色んな国行ったけど、言語の親切さに関しては、かなり旅のしやすい地域だったんだなあ。英語と兄弟言語のはずなのに、こんなに頑なに英語しゃべらない国があったとは…。ロシア語の初級の授業、もうすっかり記憶から抜けてたけど、もう一度復習しておくべきだったか…。
そんなこんなで3日目に続く。